いつまで経っても他人行儀

2006.02.22 → トリノ
すっかり言い忘れておりましたが、わたくし現在、冬の祭典でありますトリノオリンピックに選手として参加致しておりますので、当ブログの更新が斯様に滞っておりますのも、まったく頷けるし納得も出来る訳ですが、こちらトリノで知り合い友情を育みました、イタリアのフク・ザツ・コッセツ選手に、先程「お前、ブログの更新はちゃんとしろよ!」的なことを語気荒く言われましたので、選手村にあるパソコンを使って頑張って更新していきたいと思います。

ところで、僕は全くイタリア語が理解出来ませんので、彼とは念話で意思の疎通を図りますが、言語を越えてコミュニケーションが図れるというのは、同時に彼の尋常じゃない体臭に関しまして、僕の悪意がだだ漏れだということでもあります。今までそれが原因で3回ほど大喧嘩しまして、昨日の喧嘩に至っては、僕のビンタの仕方が悪かったのか、彼は遂に寝たきりに……でも、彼ったら「寝て過ごせるなんて最高じゃん」みたいなことを念話で言ってましたので、幸せの形は人それぞれ、僕はどうにか罪の意識に囚われずに済みました。

さて、僕がオリンピックに出場することとなりましたのは「甘辛アベニュー」という、極めてマイナーな競技です。どれほどのマイナー具合かと申しますと、その競技人口は世界でたったの38人(内、1人寝たきり)でありまして、選手名鑑などは街頭で無料で配ってるんじゃねえの? というくらいのペラッペラの薄さですし、年一回発刊されております「年刊 甘辛アベニュー」は購買層が極端に限られているため、一冊三万円もします(造りは普通の雑誌で、ページの大半はテレクラの広告が占めます)

このようなマイナー具合ですので、恐らく皆様「甘辛アベニュー」がいったいどのような競技であるのか、どのような歴史があるのか、また日本勢(僕です)がどれほどの力を持っているのかなど、知らないことだらけだと思いますので、本日は丁度良い機会ですので、ここで詳しく解説していきたいと思います。興味がない、あるいはフィクションがお嫌いな方は、どうぞブラウザの戻るボタンを押してください。

「甘辛アベニュー」はスイスが発祥の地だとされています。
その起源に関しましては諸説ありまして「娼婦が暇を潰す為に始めた」ですとか「もともと人体のDNAに遊び方が組み込まれていた」「宇宙人が遊び方を教えてくれた」「未来人がタイムマシンを使って未来から持ち込んだ」などと様々に紛糾している訳ですが、現在も正確なところは解っておりません。
ちなみに、つい最近まで主流となっておりました「globeのKEIKOが暇にかまけて考え出した」という説ですが、十二世紀の文献に競技の姿を見ることが出来ることから、時系列的におかしいのではないか? と現在では疑問の声が多く上がっております。最も新しいところでは「globeのKEIKOがタイムマシンを使って過去に持ち込んだ」という説が御座いますが、これは未だ仮説の段階ですので、詳しい検証が待たれるところです。

十二世紀頃に始まったとされる「甘辛アベニュー」は十七世紀末のヨーロッパ大陸でその最盛期を迎えます。一時期は二億人ほど居たと言われる競技人口ですが、競技を行なうと実に八割の人が死ぬ、あるいは膝を擦り剥くという危険性から、各国で次々に禁止令が発布されます。それでもその楽しさからか、死ぬというリスク、逮捕されるというリスクを犯してなお、当時は闇で競技を行なうものが後を経たなかったそうです。
現在ではルールが改正され、死ぬようなリスクも殆どなくなり、禁止令も解除されておりますが、競技人口はすっかり激減し、上記でも述べましたように世界で38人に。スポーツにも「絶滅」という概念が適用されるならば、「甘辛アベニュー」はまさに現在、絶滅の危機に瀕しているといえるのです。

それでは次に「甘辛アベニュー」のルールを簡単に箇条書きで説明したいと思います。

――――――――――――――――――――――――――

・「甘辛アベニュー」は基本的に一対一で行なう競技です。

・競技者は乳首の部分に穴の開いたウェットスーツに身を包み、腰にポシェットを着用すると、お互い向かい合う形で雪上に寝転がります。

・審判の掛け声と共に、ポシェットから二枚の御札を取り出します。

・この御札はカイロの原理を応用したもので、裏面が暖かくなるように出来ています。

・この御札を、剥き出しになっております相手の両乳首に張り合っていきます。

・最終的に、相手の両乳首を御札で先に隠した方の勝利です。

――――――――――――――――――――――――――

以上が基本的なルールとなる訳ですが「甘辛アベニュー」は奥の深いスポーツです。単純に、相手の乳首に速く御札を貼れば良いというものではありません。必ず、以下に述べます罰則を破らないようにしなければなりません。

――――――――――――――――――――――――――

1、対戦相手に不快感を抱かせてはいけない。

(余り速く御札を貼ったり、強い力で御札を貼ったりしますと、対戦相手が「俺の乳首はそんなに薄汚いのか?」とムッとしてしまいます。相手がムッとしてしまいますと、貼った御札は無効となり、審判が強めの舌打ちをします)

2、ポシェットには御札以外のものを入れてはいけない。

(万が一、御札以外のものが入っておりますと、全て没収され、審判にヤフーオークションで売られます)

3、対戦相手の御両親には事前に挨拶を。

(いくら闘うべき相手だとはいえ、礼節を欠かしてはいけません。御両親には事前に必ず挨拶をし、出来れば対戦相手の子供時代のエピソードのひとつふたつ聞きましょう。失礼でなければ、御両親の家にしばらく泊り込むのも良いでしょう。挨拶を欠かした場合、失格になる上、後日、審判が金をせびりに来ます)

4、タイムアウトは二回まで。

(雪に触れている体の部分が凍傷を起こすことが良くありますが、余り頻繁にタイムアウトを取られると、時間が押してしまい、審判が楽しみにしている夕方のアニメ番組が始まってしまいますので、タイムアウトは二回までです)

5、試合中はお互い褒めあう。

(二人はゲイなんじゃねえの? と観客に思わせるくらいに、試合中は相手を褒めあいましょう。途中、相手を褒めることが出来なくなった場合、即座に失格となりますので、相手の見た目や性格を褒めることが出来なくなれば、両親を褒めたり、前世を褒めたり、あるいは審判を褒めたりすると良いでしょう。ただし、余り見当違いな褒め方をすると、審判の心象が悪くなり、後日あなたの家にイタズラ電話が頻繁に掛かってくるようになります)

―――――――――――――――――――――――――

以上の罰則が加わることにより「甘辛アベニュー」は「雪上の法廷ゲーム」と呼ばれるほど、心理戦の様相を呈してきます。
相手の機嫌をみながら、どのタイミングで相手に御札を貼るかを見極める――
相手が機嫌を良くする褒め言葉を、御両親から聞き出したエピソードから導き出し、事前に考え、尚且つ試合の最中で的確に探し出す――
相手が自分の長所を見つだせなくなるまで待つ――
あるいは、相手が凍死するのを待つ、という戦法も――(過去、この戦法が主流だった為、死者が大量に出ました)

確かにマイナーな競技ではありますが「甘辛アベニュー」はフィギュアスケートやハーフパイプなどといった、花形とされるスポーツに、その面白さ、奥深さで、決してひけを取るものではありません。
現在、「甘辛アベニュー」の日本代表であります僕はベスト4に進出しております。
今回のトリノオリンピックでは、期待されていた日本人選手が、アクシデントや環境の変化などにより、充分な力を発揮出来ず、2月22日現在、未だメダルをひとつも取ることが出来ておりませんが、僕は充分にメダルを狙える圏内に居ます。恐らく、日本のメディアでは「甘辛アベニュー」について全く触れられていないだろうと思われますが、当ブログを御覧の皆様におかれましては、なるほどそんな競技もあるんだなと、どうぞ心の片隅ででも結構ですので「頑張れ甘辛アベニュー日本勢!」と応援して戴ければ幸いに存じます。

それでは、今からわたくしメダルをかけた戦いに臨んで参ります、凍死も辞さない覚悟で、必ずやメダルを日本に持ち帰ってみせます、などという一文を最後に書こうと思ったのですが、なんだか急激に眠くなってきましたし、特にこれといって落ちも思いつかないので、これで終わります。ちなみに「甘辛アベニュー」は月亭八方や竜雷太などが出ていた関西ローカルの料理屋を紹介するテレビ番組で、今はもう放映は終わってます。ではおやすみなさーい。
スポンサーサイト
(03:55) その他 / トラックバック(0) / コメント(7) /
Mr,ムーのマジック質問箱 / HOME / Mr,ムーのアシスタント募集
こんにちは~ MISAさん
http://jump.sagasu.in/goto/blog-ranking/で紹介されていたので、見に来ちゃいました。(^^)
2006.02.22 (16:09)/ URL / #- / [ 編集・削除 ] /
トリプルアクセル。 ねじれひじ天国さん
どうもこんにちは。
バンプの記事ではセットリストまで載せていただきありがとうございました。
後半の曲はゴッドハンドに生贄(ユン・ピョウ)を捧げなければ聞けないようなので僕にはまだ無理みたいです。

「甘辛アベニュー」・・・ まさかこのサイトでこの名を聞くことになろうとは・・・
というのも叔父が昔,やっていたもので。
これほど競技人口が少ないスポーツを偶然にもびんさんがやっていたとは・・・驚きました。
まぁ叔父は同じ甘辛アベニューでもラージヒルも方ですが。
ちなみに叔父もオリンピック強化選手までいきましたがあと一歩でオリンピックは逃したらしいです。
擦過傷で乳首さえ化膿していなければ・・・と酔うといつもその話を聞かされたもんです。
ブロック注射まで打ってたらしいです。

そんな訳で僕も甘辛アベニューには並々ならぬ思い入れがありますんで叔父の分までがんばって下さい。

2006.02.23 (01:05)/ URL / #- / [ 編集・削除 ] /
審判になりたい KPさん
なんて審判本位な競技なんだ!って思ったよい子の諸君!

これが大人の世界なんだよ!!

そう、黙って金を握らせれば世の中渡っていけるんだよ・・・
2006.02.23 (01:13)/ URL / #6elSjn0U / [ 編集・削除 ] /
ずんだ餅 かすむ電球さん
まさかびんさんがトリノオリンピックに出てらしたとは。あれ?鳥のオリンピックじゃね?あの、インフルエンザの型とか自慢する大会じゃね?

ともあれ、びんさんが乳首形の表彰台に立つのを楽しみにしています。
2006.02.23 (14:56)/ URL / #bNXzFvzo / [ 編集・削除 ] /
朝も早よから控訴棄却 みやたさん
念話というのも存外に不便なものですね。これではまるでサトラレです。

街で女子中学生を見かける度、サトラレに生まれなくて本当によかったと自分の冥加を思い、今日もなんとか生きていこうという気になるのです。
2006.02.23 (23:03)/ URL / #- / [ 編集・削除 ] /
心はいつも祭りの後 一騎さん
 トリノでは、まだメダルが取れていないとか。がんばってください。っていうか相手(1,2,3)ってどこの国? ボスニアヘルチェゴビナ??
 
 ではまた
2006.02.24 (05:30)/ URL / #- / [ 編集・削除 ] /
カーリングが面白かった びんちゃんさん
MISAさん>

こんにちは。
どうも、わざわざ見に来ちゃってくれてありがとう御座います。
「見に来ちゃった」という御自分の行動のみにピントを合わせた、「一期一会」という言葉を彷彿とさせるMISAさんの書き込みに対しまして、僕はこれといって返信する言葉を持ちませんが、それでも適当に話題をひねり出しますと「僕は今日、カレーを食べちゃいました」になります。


ねじれひじ天国さん>

こんにちは。
さて、叔父さんがどうやら「甘辛アベニュー」をやられていたということですが、もしやそれは「撫で肩のグリズリー」と呼ばれた、伝説のあの御方では……?

・ラージヒルの方。
・擦過傷で乳首を化膿し、選手生命を絶たれる。

という二点から、そうだとしか思えないのですが、もしもそうなのだとしましたら、叔父さんは凄い選手で、解り易いようにサッカーに例えるなら、世界のペレ辺りのポジション。
1968年の甘辛アベニュー世界大会にて、当時世界一の実力者とされていた「O脚のフェニックス」こと、アメリカのクレ・アラシル選手と繰り広げた一戦は、実に三十八時間にも及ぶ激闘で、今でも「右肩下がりの乱」と呼ばれ、語り草になっています。

ねじれひじ天国さんは御存知かどうか解りませんが、昭和49年には、叔父さんをモチーフとしました漫画も発刊されておりまして(「俺の乳首は一番星」全三巻)現在では絶版で非常に手に入りにくいのですが、絵を担当されていらっしゃるのが、なんとあの手塚治虫先生!
僕はあの漫画を読んだ結果、甘辛アベニューを始めた訳でして、つまり叔父さんは僕の心の師匠のようなものなのです。
引退なされてから、「撫で肩のグリズリー」が一体どのような生活を送られたのかは存じ上げませんが、幸せな生活を送られていることを願っております……どうぞよろしくお伝えください!


KPさん>

こんにちは。
お察しの通り、甘辛アベニューは審判のご機嫌を伺うことが非常に大切なスポーツでありまして、例えるならば裁判における裁判官のようなもの――つまり絶対者なのです。
それ故に、KPさんが考えられるように、審判になりたいと思う者は後を絶たない訳ですが、甘辛アベニューの審判になる基準は相当に厳しく、実に採用されるのは1万人にひとりと言われているとかいないむにゃむにゃ……。
以下にその基準を記しておきますので、もしもKPさんがどうしても審判になりたいとお考えなのでしたら、どうぞ参考にして下さい。

・基本が寒い場所なので、着膨れを気にしない人。
・スキー焼けを起こしやすいので、毎日ちゃんと日焼け止めを顔に塗ることが出来る人。
・選手が死にそうになったら、即座にレスキューを呼べる人。
・試合が長時間になりやすいので、ゲームボーイとか持っている人。


かすむ電球さん>

こんにちは。
それは鳥のオリンピックなんじゃねえの? という御指摘ですが、なるほど、言われてみればそんな気もしてきましたので、この際には大胆にもその説を受け入れまして、僕は鳥のオリンピックに出ていた! という設定で話を進めていきたいと思います。

さて、鳥のオリンピックに出る為には、僕は先ず鳥類へと変貌を遂げないと駄目な訳ですが、その方法としまして「過去の日本において、人間の魂というのは鳥の形をしていると考えられていた」という観点から、僕は魂だけの存在になるルートを取りたいと思います。
それでは、この変哲のない白いハンカチを僕の体に被せまして、1、2、3……はい、僕の体から魂が飛び出ました。「ホロッホー」と鳴いている辺りから、出てきた僕の魂とは、即ち白いハトな訳ですが、ハトを出し入れするマジシャンとは、つまり現代の巫女あるいはシャーマンであり、ああ、そういえばMr,ムーなんて人もいたね(笑)
最終的に、僕の魂は鳥インフルエンザにかかって死にました。


みやたさん>

こんにちは。
実は僕はサトラレでして、パンを見れば美味そうだな、自然を見れば素晴らしいな、赤子を見れば可愛いな、と様々な心のうちを周囲に晒して生きている訳ですが、僕が他人と接するのはネット上だけですので、たいした支障は御座いません。

たまに外出する際には、ちょっとしたコツが御座いまして、四コマ漫画の「コボちゃん」をひたすら思い出しながら道を歩きます。そうしますと、周囲の人々に僕の性癖を知られることなく、またコボちゃん一家のコミカルな生活を見せてあげることが出来るのです。

ただし、記憶の中のコボちゃんのストックが切れだしますと、僕の過去の痛々しい記憶などが挟まれるようになり始めますので、この方法論の限界時間は一時間~二時間までとさせて戴きます。どうぞ、ご参考までに。


一騎さん>

聞いた所によりますと、どうやら日本もようやくメダルを獲得したようで、それもフィギュアスケートという花形競技。なんともおめでたい話ですね。

さて、一騎さんお尋ねの「甘辛アベニュー」の四強に残っております国と選手ですが……

中国代表 「薄着の蛇」 裸ー・癒(らー・ゆ)選手

スイス代表 「重湯しか飲まないギャング」 オカア・サン選手

ニュージーランド代表 「ヌルヌルした天使」 マーラ・イオン選手

そして日本代表 「千回死んだ自閉症」 僕

この四人でメダルを争うことになります。どうぞ応援宜しくお願いします。好きな食べ物はカレーです。
2006.02.24 (23:40)/ URL / #kpr1dOdg / [ 編集・削除 ] /






 管理者にだけコメントを見せる

HOME
 
Photo by Butterflyxxx Template by lovehelm