いつまで経っても他人行儀

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2006.10.02 → 少女漫画レビュー その98
【少女漫画レビュー】

当ブログではすっかりお馴染みとなって参った感のあります、「今日の少女漫画レビュー」ですが、今回は先日発売されたばかりの、この作品を取り上げちゃうぞ!

『フラーフープに興じる彼女、置石を始める彼』
全一巻
ふくら剥ぎ太郎著 御夫人出版社





【ストーリー概要】

ついつい唇が乾燥しがちな主人公、北路大子(ほくろ おおこ)は、元気一杯の高校二年生。唇のひび割れに悩まされつつも、趣味の顔面体操に勤しむ大忙しの毎日を送っている。
そんなある日、彼女はふらりと立ち寄ったスポーツショップで、フラフープの万引き犯に間違われてしまう。

なんとか誤解を解こうと、必死で「腰骨が上手い具合に折れているので、フラフープは無理」という旨の嘘をつく大子だったが、警備員が偶然にも整体士の資格を保持していたため、余計に言い逃れの出来ない状況へと追い詰められてしまう。

窮地に陥った大子。だが、そこへスポーツショップのアルバイト店員、志染隙男(しじみ すきお)が現れる。
「彼女は犯人ではありませんよ……何故なら、僕が見たところ、彼女の腰骨は上手い具合に折れていますからね……」

結局、防犯カメラの映像が決め手となり、無事に無罪放免となった大子。しかし、それから数ヶ月が経過しても、大子はあの時、自分をかばい嘘をついてくれた彼(隙男)のことが忘れられずにいた。
隙男の顔ばかり浮かび、勉強にも顔面体操にも全く身が入らない……そんな状況に業を煮やした大子は、遂に学校を辞めて、あのスポーツショップで働く決意をするのだった。

しかし隙男はその時、全く同じ漫画の全く同じ巻を、誤って二冊も購入してしまい、激しい自己嫌悪に陥り、自宅に引き篭もっているのだった。
そうとは知らない大子は、学校に提出する退学届けを書き始めてしまう。

やがて、二人のすれ違う思いは思わぬ事件(お気に入りのマグカップ割れ事件)を引き起こしてしまい……


―――――――――――――――――――――――――――


少女漫画作品の価値を決定付けるのは、勿論ストーリーも大切ですが、何といっても主人公の女の子に魅力があるか! ですよね。その点、今作の主人公、北路大子は飛びぬけていると言わざるを得ません。

Pim0005_320.jpg


こんな可愛い女の子に、こんな表情をされてしまったら、大半の男性はイチコロです。
ところで、彼女の体はほくろの数が尋常じゃなくて、最初はまるで皮膚病のように見えますが、数コマで慣れますし、むしろ、ほくろの一つ一つがとても愛しく感じられ出します。


しかし、大子はただ可愛いだけではありません。時にはこんな大胆な行動に出ることも……

Pim0004_320.jpg


↑第一話の序盤、寝ている父親の顔に醤油を垂らす大子。
この後、父親は失踪してしまうので、以後、大子は母方の祖母に醤油を垂らし始める。



そんな悪戯っ子な彼女も、物語のターニングポイントとなる、万引き犯と間違われ事件の時には、とても不安そうな表情を垣間見せます。

20061003020055.jpg


しかし、可愛い女の子というのは、困った顔もとても素敵なんですよね。本当に、この今にも壊れそうな儚げで憂いを帯びた表情を独り占め出来るだなんて……この警備員が羨まし過ぎる!
……決めた! よーし! 僕、将来、警備員になる!


そんな大子の、心と体を奪う憎い奴がこいつ↓です。

20061003020043.jpg


三度の飯よりシジミ入りの味噌汁が好きという隙男。そんなにシジミが好きなら、シジミと恋仲になれば良いのに……! 返せ! 僕らの大子ちゃんを返せ……!


どうやら、作者のふくら剥ぎ太郎さんもそのように思った一人のようで、作中では、なかなか大子と隙男の関係は発展しません。少女漫画としては驚くべきことに、何とラスト三ページに至るまで、二人はそれぞれ別々に行動しているのです。

大子は高校を辞めようとしたり、それを説得しようとする祖母に醤油をかけたり、プチ整形を繰り返したり、ガチャガチャで二千円使ったり、背伸びしてアキレス腱を切ったり、唇の乾燥がピークに達したりする。

隙男は漫画本のせいで引き篭もったり、スポーツショップのアルバイトを首になったり、漫画を読んだり、漫画を読んだり、漫画を読んだり、漫画を読んだり、シジミが主役の漫画を描こうとしたり、漫画を読んだり、足首を捻ったりする。


しかし、ラスト三ページにおいて、二人は遂に劇的な再会を果たすのです(どのように再開するかはコミックを読もう! 感涙必死だぞ!)


そして……


最後に待っているのは、お約束のキスシーンです。最後の劇的な再開シーンの直後ですから、このキスも頷けてしまいます。

20061002214907.jpg



更に……





続けざまの爆発、です。

キスした直後に爆発してしまう二人。
これによって、二人は時の経過や世間のしがらみなどから開放され、高度なまでに結晶化された純愛を保持したまま、永遠へと昇華されるのです。

―――――――――――――――――――――――――――

僕はそれほど心の温かい人間ではありませんので、普段、漫画や映画などで泣いたりすることは殆どないのですが、この作品のラスト三ページから始まる二人の再会には、不覚にもボロボロ涙が出ました。

最後の最後、大子が隙男に言った「やっと見つけた……!」という台詞。
しかし、実のところ、隙男にはこの台詞の重みは解らないのです。

それが解るのは、この作品を読んで来た読者――大子が一体どれ程、一途に隙男を思い続けてきたか……それを見守ってきた読者だけが、この短い台詞に込められた真の意味を理解出来るのです。


『フラフープに興じる彼女、置石を始める彼』は絶賛発売中ですッ!(\50,000)
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(02:07) その他 / トラックバック(0) / コメント(6) /
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 みやたさん
全編において親父の寝顔とキスシーンだけむやみにデッサンがきちっとしているところに、ふくら剥ぎ先生の、親父の寝顔とキスシーンに対する強いこだわりとフェティシズムが感じられますね。5万円の価値はあり!(PS3が)
2006.10.03 (06:12)/ URL / #DzVePD6I / [ 編集・削除 ] /
 本文と全く関係ありません

 最果てが全くできねぇ・・・とか何とかつぶきながら攻略検索していまして、例のページにたどりつきました僕は、学校のプリンターと用紙で攻略法を述べ200枚くらいプリントしてました。
 そんとき「ん?ネタ屋?なんだこれ」とかなんとかいいながら小説を読んでた。そのとき一番最初に読んだのがびんちゃんさんの作品でした。(一番上だったから)
 まぁそれで数年封印しといて久しぶりにそのサイトに行ったら、「今年度いっぱいで終了します」という文字。そんでそのあと掲示板見てたら我が精霊王BTさんの書き込みがありここまでたどり着きました。

 今僕が「やっべぇ~。なんか2回更新されててコメントしわすれてたよ~。ま、いっか」という生活を送っているのもわずか10歳の子供の力ということで。

 シレンの絵日記マジうけたwww
2006.10.04 (18:54)/ URL / #- / [ 編集・削除 ] /
 gegeさん
「無駄にキスシーンの絵が上手い」と私も思いました

あと主人公とヒロインが抱き合って大爆発ってのは
残念ながら、映画「キャシャーン」のラストがソレです
ウン億円かけて作った映画のラストなのにね。
色々な意味で残念な映画です。
2006.10.05 (10:11)/ URL / #- / [ 編集・削除 ] /
同じく 凄い電球さん
醤油をかけられる親父とキスシーンは絵のタッチが違いましたね。それだけに作者の気合の入り方が伺えます。私、このダイジェスト版だけでボロボロ泣きました。早速Amazonに注文しようと思います。
2006.10.06 (13:53)/ URL / #bNXzFvzo / [ 編集・削除 ] /
寒くなって来た びんちゃんさん
みやたさん>

こんにちは。
みやたさんの「ふくら剥ぎ郎先生は、キスシーンと親父の寝顔に強烈なフェティシズムを感じているように感じられる」というご指摘は全く正しいものでして、ふくら剥ぎ郎先生の自伝漫画『俺はJリーグが大好きなんだぞ』によりますと、ふくら剥ぎ郎先生は、二歳から十二歳まで、毎日毎日、来る日も来る日も、父親の寝顔ばかり見続ける、というような生活を過ごされていたというのです。

「その当時(昭和三十五年くらい)、私には本当に、父親の寝顔を見る以外に、娯楽らしい娯楽がなかったのだ。しかし、それは今思えば、ある種の緩慢なる虐待であったのかもしれない……」と、先生は本の中で述べられておりますが、この強烈に心中に刻み付けられた記憶によって、先生の作品における父親の寝顔は形成されているのです。
ちなみに、先生はキスシーンが本当に好きで、好き過ぎて、アダルトビデオでは、ディープキッスのシーンが延々写っているものを好まれるそうです。後、PS3は五万でも高すぎる。


一騎さん>

こんにちは。
清々しい程までに、今回の記事にビタ一文関係がない、僕の恥ずかしい過去を想起させる文章、どうもありがとう御座います。わたくし、余りの恥ずかしさに、只今大変赤面致しておりまして、顔の辺りの血液の温度は急上昇、遂には沸点を越え、今では皮膚も焼け爛れ、遂にはドロリ……と、何やら赤い液体が体外へと出て参りました。

そして、一騎さんが十歳であるという、衝撃的な文章を読むに至り、僕は遂に死にました。
そして、死の瞬間、眼前に現れた走馬灯によりますと、十歳の頃の僕といえば、駄菓子屋で十円ガムを買って食ったり、落ちてる薬を同級生に飲ませたり、秘密基地を思いっきり住宅街の真ん中に作ったり、無闇に太ったり、元気一杯草を食ったりしておりました。勿論、インターネットなど、その概念すら知り得ず、何処の人間とも知れない人間が書いた文章を、書物を紐解かずに閲覧するなどと、空想の上にも成り立ちませんでした。まったく、技術の進歩ってのは凄いものですね。ところで、今でも小学生って、エロ本を拾うためだけに一日潰したりすんの?


gegeさん>

こんにちは。
残念な映画が大好きな僕は、「デビルマン」も「キャシャーン」もわざわざ劇場にまで出掛けて鑑賞したのですが、「デビルマン」が酷すぎたためか、「キャシャーン」は確かに残念な映画だけど、別に普通だと感じてしまいました。それ故か、映画の内容が本当に殆ど思い出すことが出来ず、確かキャシャーンがキャシャーンのマスクを被らなかったなあ……程度の認識しかなく、ラストがどうなったのかとか、思い出すことが出来な……いや……思い出したぞ……。確か、何だかでっかい、ロボット? みたいな奴を、キャシャーン(キャシャーンのマスクを被らなかった)が駆け上っていって、時限爆弾のスイッチとなる時計を腕力で捻じ伏せたりするのでは? 後、何か戦争は駄目みたいなこと言ってたのでは……?
違う場合は知りません。


凄い電球さん>

こんにちは。
ご推察の通り、キスシーンにおける絵のタッチは明らかに違っておりますが、これは別段驚くことでは御座いません。
ふくら剥ぎ郎先生の自伝漫画『俺はJリーグが大好きなんだぞ』を読みます限り、先生はとても勉強熱心な方でして、ライバルの売れっ子少女漫画家達のタッチやストーリーなどを、毎日毎日、熱心に観察しては、自身の作品に取り込む努力を欠かしていないということです。

「時には売れっ子少女漫画家のコマをリスペクトしながら、そのまま模写する場合もある。だが、それはリスペクトだから別に良いのである。そして私はJリーガーではアルシンドが好きだった」というようなくだりが自伝漫画の中に見受けられることから、恐らくご指摘のキスシーンも、どっか手近にあった漫画本を適当にリスペクトしたんじゃないだろうかと考えられる訳ですが、しかし僕が先生の立場だったら、キスシーンを探す為だけに心底どうでも良いラブストーリーを見せられるのは、キツくて死んでる。死んだ。
2006.10.08 (03:46)/ URL / #kpr1dOdg / [ 編集・削除 ] /
誤解を解く返信 一騎 さん
 僕は決して十歳でもなければ赤い液体をを出して死ぬこともありません。
 十歳とは当時のシレンの年齢であり、僕はもうちょっと歳をとっています。ちなみに165センチ超えました。
2006.10.12 (15:31)/ URL / #- / [ 編集・削除 ] /






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